各地で開催される旅行博
台湾では都市部を中心にこれまでも年に数回旅行博覧会が開催されていますが、海外旅行者数の増加に伴い旅行博覧会の開催回数も増加しています。 台湾で有名な旅行博覧会としては、11月に行われる「ITF(台北国際旅展)」や、5月に行われる「TTE(台湾国際観光博覧会)」「KTF(高雄国際旅展)」がありますが、これら以外にも台北・台中・高雄にて年間各四回ずつほどの博覧会が開催されており、最近では台南や新竹といった都市でも開催されるようになっています。 また今年には日本の観光振興懇話会が主催の「Touch the Japan」や、チャイナエアライン・トランスアジア航空・高雄ケータリングサービスが共催した「新・日本旅遊節」など、日本をテーマとした博覧会が初開催され、多くの来場者でにぎわっていました。
台湾の旅行博では「即売」が基本!
特に国際旅行博で顕著ですが、台湾では日本国内で行われている「旅フェア」の様な旅行博と一線を画している特徴があります。それは「旅行商品即売会」としての面が強いという点。日本では旅行博の来場者のメインの目的は観光情報の収集がメインですが、台湾ではそれよりも「おトクな商品を探し求めること」がメインの目的となっています。 価格にシビアな台湾人にとって、200-250元(約800~1,000円)する入場料を払って来場するという事は、少なくともそれ以上のおトクを手に入れないといけないのです。 実際に会場を見てみると、旅行会社のブースはどこも人がいっぱいで、ブース内には特売価格を示す数字が踊っています。また、台湾国内のホテル割引宿泊券や、ランチバイキングの食事券を買い求める来場者も数多くいます。
工夫を持った出展方法を
上記の通り、多くの来場者が「おトクな旅行商品」を探し求めて来ているのですが、残念ながら日本出展者の多くがチラシ配りに終始しているケースが散見されます。 来場者は会場内でチラシを取捨選択し、メリットがないと判断されたチラシはその場でゴミ箱に捨てられています。厳しいですがこれが現実です。 例えば韓国観光公社のブースでは、基本的にステージと案内カウンター、旅行会社コーナーのみのシンプルな構成で、「ステージショー+商品発売」という方針が徹底されていて、非常に効率が良くなおかつ送客につながるブース運営方法だと言えるでしょう。 出展にあたっては、どの様に来場者におトクを与え、その場所まで来てもらえるか、といった点を考え、旅行会社とのタイアップや割引券の提供などのネタを用意する必要があると言えます。