台風13号直撃!
日本のマスコミでも度々報道されていた通り、先般の台風13号は見事なまでに台湾の中心を横断し、各地に甚大な被害を与えました。私としても8年間台湾に住んでいる中で一番激しい台風だったといえます。今回は日本とは違う台湾の台風対策や風習についてご紹介したいと思います。
日本と一番大きく違うのは、何といっても「台風休み」があることでしょう。
台湾の場合、自治体(直轄市・県)別に「仕事」および「学校」の有無を時間別に判断し発表します。
例えば、
「台北市 ○月○日 停班停課(仕事・学校ともに休み)」
「高雄市 ○月○日 上班停課(仕事あり・学校休み)」 といった感じです。
ただ、仕事については強制ではないので、公共交通期間やサービス業、コンビニなどの小売業は各店舗が自主的に判断します。そのため、前日まだ台風が強くない段階で翌日の休みが発表されると、映画館やカラオケ店などには人が殺到して大変な賑わいとなります(笑)
台風の動きは予想がつきづらく、この判断ミスにより首長が責任を追及されることもしばしば。つまり、休みにしなかったのに被害があった場合は労働者サイドから批判を受け、休みにしたのに被害がなかった場合は経営者サイドから批判を受ける…というように、毎回首長はこの判断に非常に頭を悩ませています。
また、日本には台風休みがない事に対し、台湾人は這ってでも会社に向かう日本人の姿を見て驚きと畏敬の念を抱くことも…
いずれにせよ、他のアジア諸国と比べ、台湾の基準は「甘い」そうです。
企業努力!? CMまで台風バージョンに…
台湾では台風が来ると、多くの企業のCMが台風バージョンに切り替わります。実例はこちら。
例:台湾セブンイレブンのCM
このCMでは、「セブンイレブンは台風の日もあなたを守ります」というアピールをしています。
このほかにもスーパーマーケットや非常食となるカップラーメンなどのCMにそれぞれ台風バージョンが準備されており、台湾人の商魂の逞しさを垣間見ることができます。
運悪く出会ってしまったら…
まずはテレビで台風による仕事の有無情報を入手してください。暴風雨の中やっとの事で訪問先に到着しても誰もいない…という悲惨な状況だけは避けて欲しいと思います。
また、上陸時など最接近時にはとにかく外に出ない。これに尽きます。台湾の街中には取り付けが甘い看板やが多く、また街路樹の根も短いものが多いため、様々なものが飛んだり落下してきたりします。(先般の台風ではオートバイが吹き上げされたりプレハブ小屋一棟丸々倒壊していました…)
いずれにせよ、台湾にやってくる台風は人間の寿命換算だと10代~20代くらいの「イキのいい」のが大半です。もちろん自分も含め、皆さんも十分注意していただきたいものです。