実績紹介

円安なのに値上がり? 台湾発訪日旅行商品

17年ぶりの最安値

日本でもたびたび報道されている円安。対台湾ドルに対しても同様で、先週にはついに1NT$=4JPYの大台を突破。17年ぶりの安値を記録しています。四年前は1NT$=2.5JPYであったことを考えると、この差の大きさがお分かりになると思います。

近年台湾からのインバウンド旅行客が大幅に増加している大きな理由のうちの一つとしても、この円安があります。台湾人はこういった値動きにはもともと敏感である上、特に日本での買い物が大好きな人たちが多い事から、この円安を機に訪日旅行客が大幅増となっている、という構図です。
我々の様に日本の観光プロモーションのお仕事させて頂いている身としては、この円安は非常に痛いところではありますが、同時に円高になると逆に訪日観光客の減少へとつながる恐れがあるため、一概にどちらがいいと言えないのが悩ましいところです。

しかし一方旅行商品の価格は?

常識的に考えれば、目的地の通貨が安くなれば、その分旅行商品の価格にも値下げとなって反映されます。しかしながら今回の円安はそうなっておらず、団体商品では逆に年々若干ながら値上げ傾向となっています。
これは、近年台湾も含め外国人観光客が爆発的に増加していることから、日本のホテルやバスの供給が追い付かなくなり、これがランドフィーの高騰を招き、結果旅行商品価格の値上げにつながっています。
特に貸切バス料金に関しては、数年前の関越道ツアーバス事故を機に国交省による規制が強化、計算方法の改定により数年前の1.5倍~2倍のコストがかかっており、旅行会社にとって大きな負担となっています。
こうした事から今年の夏の団体旅行商品は、昨年同期と比較し4-5千台湾ドル(約15,000~20,000円)の値上げとなっています。

それでも全く衰えない訪日旅行人気

とは言え、冒頭にも書いたように日本での現地消費に対する「お得感」のインパクトは強く、旅行商品の値上がりが訪日旅行客数に影響する気配は見えず、今年の夏商品の売り上げも全体的に好調です。
今後も増加傾向は続いていくと思いますが、特にバス料金の影響を受けない個人旅行商品(FIT)がますます増加し、日本で「爆買い」を楽しむ台湾人観光客が多くみられることでしょう。

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