訪日団体市場がいよいよ縮小傾向に…?

訪日客数が伸び悩みの時期に突入か?

台湾からの1月から7月の訪日旅行客統計は昨年に引き続き相当好調だったものの、8月になって対前年+6.1%と、そのスピードが急にダウンしてしまいました。台湾の旅行会社の口からはどこも「今年の夏はひどかった」とのぼやきが聞こえてきます。これまで十年間この仕事をしてきて、何度かこの「ひどい」との言葉を聞いてきた事がありますが、今回ちょっと違うのは、この「ひどい」が特に団体市場を指している事です。
もちろん、円高が定着したことによるお得感の減少や、ここ二年間の状況が異常だった、というのはありますが、特に感じるのは団体市場の急激な縮小です。ご存知の通り日台間のLCC路線が拡大し、地方路線にまでその根を張るようになってきている今、個人旅行化の加速というのは避けて通れない道になっており、この煽りをまず受けるのが、団体送客を中心に行っている大部分の旅行会社なのです。

LCC市場も安泰ではない

去る9月30日、トランスアジア航空の子会社で初めての台湾籍LCCとなるV air(威航)が運航最終日を迎えました。2014年12月の就航以来、明るいサービスや魅力的な価格で一定の評価を得ていたものの、機材リースのコストや搭乗率の低迷により赤字額が約9億台湾元(約30数億円)となり、二年を待たずに運行継続が不可能となってしまいました。一方、残るチャイナエアラインの子会社のLCC、タイガーエア台湾も運営状況は芳しくなく、チャイナエアライン幹部は「今年度内に今後の動きについて決断すると」いう発言をするなど、その動向が注目されています。
このことから、台湾におけるLCCの経営が必ずしも順風満帆ではないという事が読み取れますが、一方、日台路線を運航している日本籍やシンガポール籍の状況は悪くなく、シンガポール籍Scoot(スクート)はこの10月1日より台北-札幌線を就航させるなど、業界へインパクトを与えています。

ターゲットに会ったプロモーションが必要

ここ最近、訪日旅行客層についてははっきりとした棲み分けが図られてきていると感じています。即ち、中高年リピーターによる団体旅行(地方)と、若年層によるFIT(都市部・地方)です。そのため、エリアに合わせたターゲットを見極めて、それに合わせたプロモーションをしていく事が大事です。
また、旅行会社もいよいよその体質を変えなくてはいけない時が来ています。FITに特化する、高級ツアーに特化する、テーマツアーに特化する、など「特化」が今後のキーワードになっていきます。それについていけない旅行会社はじきに淘汰されてしまうでしょう。いずれにせよ、今後訪日団体旅行市場はこれまでの状況から加速度的に変化を遂げることが予想されています。

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